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果たしてどの断熱材を選べばよいのか

家族の健康を考えた断熱材の賢い選択

今では住宅に欠かす事の出来ない断熱材、しかし未だ、お客様が断熱材を選択するためには多くの問題が存在します。果たして、断熱材のかしこい選択をするためには? そんな断熱材の疑問を解決するために作りました。
断熱材は様々な事と結びつき、意外な効果を発揮してくれます。
最初は難しいと思いますが、知ると以外に楽しいかも知れませんよ。
あなたが住宅に快適性を求めるならば、断熱材は決して外して考えられない項目です。

断熱材って何だか知っていますか?



断熱材って?
みなさんもうご存知かとおもいますが、断熱材の役割とは、屋外からの屋内へ移動する熱を減少してやることです。この役割を知っておくと、遮熱材との違いがわかると思います。
遮熱材と断熱材の違いの説明については後述させて頂きます。

熱には熱伝導 熱対流 熱放射の3つの移動方法があります。
断熱材は、一般に外から伝わる熱伝導を防ぐ働きをします。
ここで一つみなさんに注意して頂きたいのですが、断熱材そのものは熱をもっていません。それなのになぜ冬も夏も快適になるかというと、熱には熱い熱と冷たい熱があります、
この熱を断熱材で調整することで、冬・夏と両方の対応が可能になります。
住宅を断熱材ですっぽり囲めば、屋内を保温する効果も生まれます。
魔法瓶住宅と言われているのも、このためだと考えられます。
断熱材は非常に便利な素材のため、色々な場所で使用されています。
例えば冷蔵庫です。断熱材を使用して冷たい熱を外に逃がさないようにしています。
浴槽を断熱材で囲い、冷めにくくしたお風呂も商品化されています。
NASAではスペースシャトルにも使われている断熱材、
宇宙と宇宙船との温度差を防ぐ役割を担っています。

どうやって熱を調整しているの

断熱材の中には微細なセルが存在します。
このセルの中にガスをためる事で熱の伝わりを防ぎます。
断熱材のほとんどは、ガスに空気を使用していますが、
空気より熱伝導率の高い(フロン)を使用した断熱材もあります。
(注)ただしオゾン層破壊で問題になったフロンは使われていません。

断熱材の性能を知るには

熱伝導λだけでは性能はわかりません。厚みを合わせて断熱性能を比べましょう。
断熱材の性能は部材の熱伝導率と断熱材の厚さできまります。
たとえ優れた熱伝導をもつ部材でも厚みがなければ性能は発揮されません。



(計算例)
グラスウール16K λ=0.045 厚さ100mmでは
断熱材の性能
R =100/0.045/1000 = 2.22 m2k/W

(注)単純にグラスウールの性能だけを計算したものです。
   壁の断熱性能を計算する場合は他の項目も入力が必要となります。
(注)グラスウール断熱材は種類によって断熱性能が大きく異なります。
   Kマークの付いた相当密度の部分をよく確認しましょう。
(注)現場発泡ウレタンも性能の異なる断熱材があります 熱伝導率λを確認下さい。

遮熱材とは

遮熱材は断熱材は異なります。 断熱材は熱の伝わりを防ぐのですが、遮熱材は熱そのものを遮断する働きがあります。
また遮熱材はコーチング材やアルミ箔などを使用するケースが多く、
断熱材としての厚みはほとんどありません。
これは用途を考えれば当然なのですが、熱を保温する効果はあまり期待できないでしょう。
遮熱材を考えるなら断熱材との併用をお勧め致します。
断熱材と遮熱材を併用することで、より効果の高い断熱性能を得られるでしょう
遮熱性のあるアルミなどをはったタイベックシートなどが製品化されています。
弊社でもウレタン断熱施工と合わせた遮熱シートの取り扱いをしています。
お気軽にご相談下さい。

断熱材の種類

グラスウール ロックウール セルロースファイバー
フェノールフォーム ポリスチレンフォーム ウレタンフォーム
断熱材には様々な種類があります。どれも十分な断熱性能をもった製品です。
はたしてどの断熱材を選べばいいのでしょう?

断熱材の性能は施工で決ります。
いい性能の断熱材を使用したからといって安心とは限りません。
壁の中に断熱材が施工されて初めて性能が決ります。
断熱材の施工の仕方によっては、性能の半分も発揮できない状態も起こります。
まずは施工そして性能、その後その状態を維持する工夫がされているかに注意しましょう。
私は経年劣化だけでは断熱材の性能変化は表せないと考えています。

施工状態熱還流率
良い施工状態 0.314
(100mm)
グラスウールの寸法が著しく大きく、押し込みすぎた状態 0.376
(84mm)
グラスウールの寸法が著しく大きく、両端を押し込みすぎた状態 0.686
(46mm)
グラスウールの寸法が小さく、柱との間にすきまができた状態 0.489
(67mm)

( )内はグラスウール16Kに換算した厚さ

北海道で起こった抜け落ち事件

オイルショックを期に省エネ意識が発達し、寒冷地である北海道からいかに熱を逃さない家作りをしようかと、断熱材が開発されました。しかし北海道は内外の温度差が40~55度にもなるため、あちこちで床や天井が抜け落ちるという現象が起こりました。原因を調べていくと結露という大きな問題に突き当りました。ここで高気密の重要性が見直されました。これが高気密・高断熱住宅の始まりです

高気密・高断熱は切り離さない

あなたは住宅に何を求めますか?
ただ家を高断熱にするばかりでは快適な住宅は得られません。
北海道の事件でもあげられているように
結露を起こす危険が増すのです。
結露はどのようにして起こるのでしょう
結露の原因は温度差です。
例えば、氷でひやされた飲み物が入ったコップについた水滴、
これは部屋の温度とコップの表面温度に大きな温度差があるため、
コップの周りの空気が一定の飽和水蒸気量を超えたことで起った結露現象です。
結露のメカニズム

住宅に戻りましょう。断熱材により冬も温かくなった屋内は、外気温と比べると大きな温度差がうまれています。もし施工不備があったとすると、冷たい外気温度が壁内に入り、壁の中で温度差ができます。この壁内の空気が飽和水蒸気量を超えたとき空気は水に変り壁の中はビチャビチャ、しかしすぐには目に見えません。壁にシミが現れ始め気づいたときにはもう手遅れ、中の木材は半分なくなり朽ちた状態、もう目もあてられません。
この隙間風をなくすため、防湿層を設けて気密処置をおこなうことで、壁体内での温度差がなくなり結露を防止してくれます。



弱点を作らないトータルでみた施工がキーポイント
結露は住宅の弱点=断熱の弱い箇所で起こります。
一部分だけの性能を上げるのではなく全体の性能をあげてやることで
結露防止につながります。
性能を上げてやっても、一部に弱い部分があれば、そこから結露してしまうのです

断熱材の経年劣化

よく断熱材の経年劣化が話題に上がっています。
しかし私はこの経年劣化だけでは語れないのではと思ってしまいます。

極端な話になりますが、断熱材をショーウィンドウにいれ飾るわけではありません。
ショーウィンドウにいれ断熱材のスペックをかたるだけでは、
断熱材は永遠にその効果を発揮できません。

断熱材は壁の中で存在してこそ断熱性能を発揮できる品物なのです。

しかし断熱材の性能だけに目をとらわれている方が多く、断熱材がどの状態で使用されるのかという事や、その施工方法についてはカヤの外になってしまった論争がいろいろな場所で展開しています。果たしてそれでいいのでしょうか? ある断熱材は熱に強い、ある断熱材は水に強い、
しかし実験方法を確認してみると、条件は室温100度 湿度100% 
こんな状態の住宅はどこに存在するのだろう・・・・・?
小屋裏の温度が100度になってしまっては人も住めないのでは・・・・・
断熱材が使われる環境を考えるべきではないでしょうか?
断熱材は壁の中で力を発揮する、縁の下の力持ちなのです。

どんな断熱材を選べばいいの?
施工を考えない断熱材では性能は発揮できません。具体的にどこに注意すべきか
断熱屋がお勧めする6つのチェックポイント

断熱材を施工する人は?

大工さんによる施工 専門業者さんによる施工
断熱材の大部分が大工さんの施工で行われています。大工さんの中にはよく断熱材の特性を勉強され、断熱施工を熟知した大工さんもいらっしゃいますが、そうでない大工さんやまったく興味のない大工さんがいらっしゃるのも現状です。

断熱材を熟知した会社が施工を行うのかどうかが重要です。断熱業界では、自社施工ではなく下請に任せる会社がほとんどです。
もし違う会社が施工する場合、徹底した管理体制を必要とします。結果、まかせる会社によって施工制度に違いが生じてしまいます。

断熱材を施工する人の知識は?

断熱材を施工する上で重要なことは断熱の欠損部を作らないことです
断熱が入り難い箇所を熟知施工することでその問題は防げます。
断熱材により気をつけるべき箇所、注意点、施工方法すべてが違います
施工を間違えれば、反対に結露の危険性さえ招いてしまいます
正しい知識で正しい施工を行うことが必要不可欠です。

どんな環境で使われるのか?

断熱材はどの地区で使用しますか?
北海道で使う断熱材と中国地方で使う断熱材では、お勧めの断熱材は異なります
断熱材の厚さも地区による設定が必要なため、使われる地区の気象状況なども正しく
理解する必要があります。

どんな危険が起こり得るのか?

断熱材に起こり得る危険、引火 濡れ・結露 落下 餌
不燃材は当然燃えません、不燃材以外の断熱材は発火温度と燃焼温度があります
ウレタン断熱材の発火に対する疑問
断熱材の中に湿気を留めないことが重要となります。
まず一番目に湿気を入れない施工が重要となります。
次に湿気を出すような補助的役割を考える(通気層)
壁体内で結露を起こしてしまうと湿気は抜けてくれません
重たくなった断熱材は落下の危険さえでてきてしまうのです。
結露を起こさないためには正しい施工で弱点を作らないことが一番です
断熱材は餌にはなりません。しかしねずみなどの悪戯でぐちゃぐちゃになる事
は考えられます。これはどの断熱材にもおきる事なので断熱材にネズミなどを入れない
工夫が必要です。
ウレタン断熱材は白蟻のエサになるの?

断熱材が規定道理の施工になっているか確認する人は?

工務店による確認になります
当然確認するかたは断熱材に対して知識をもっている方が望ましいでしょう
専門業者が施工する場合、専門業者による確認をおこないます。
専門業者で確認をおこなった後工務店が最終確認をするという手順です
この時点で断熱だけではなく、気密にも注意が必要です。
気密は施工の確認だけではなく、測定による気密数値による判断をお勧めします

気密が重要な理由

断熱材が施工後もその状態を保っているのか?

家が完成された後にもその状態を維持できるかを考えてください
想定外の大きな地震などは、どの断熱材も影響をうけるでしょう。
あくまで日常に起こる現象で考えることが大事です。
これに断熱材の経年劣化を合わせて考えていくことをお勧めします。
私が知っている限りではどの断熱材も経年劣化に大きな差はございません